劉研究室

国家試験の東洋医薬学系の分野の出題はきわめて少ないが,医療現場では保険診療において医療用漢方エキス製剤150余品目が使用されており,これらの方剤に関する知識は医療の担い手である薬剤師には必要であります。また厚生省の「薬局製剤指針」において漢方薬局製剤212処方ならびに201品目の製造,販売が認められているので,一般薬局業務で薬剤師が活躍する際にも,東洋医薬学の知識は必要であります。

薬局における漢方は,あくまで「顧客への助言」のスタイルが要求されます。例えば,顧客の訴える体調の異常(症状)をよく聞き,一体どのような異常が体内で起きているのか(病態)を推理し,その病態に応じた食事・休養などの一般生活上の適切な指導と共に適切な処方を助言することであります。この場合,病態を推理するには,東洋医薬学における人体の生理・病理について,さらに処方を選択するには「個々の処方の応じる病態」について十分に認識,把握していることが肝要であります。

このような背景から東洋医薬学に関する教育・研究を専門に行う医療薬学東洋医薬学分野は,他薬系大学と比較しても本学のひとつの特徴となっていた教室のひとつであります。私達の教室では,臨床薬剤師を目指す学生達が将来広く医療,健康社会で活躍出来るよう幅広く東洋医薬学に関する教育を行っていきます。